
sss1
「糸屑が…」
津田は草加の肩についた糸屑を指で払った。
白い糸が床にはらりと落ちる。草加は「ありがとう」と礼を言う。
「貴様は気が利くな」
「と、言いますか――。貴方の事が気になって仕方がないのです」
sss2
津田「お茶でも淹れましょうか」
津田「…確か戸棚に最中があったと思います」
津田「どうぞ」
草加「ありがとう」
草加「…粒餡か?」
津田「お嫌いでしたか?」
草加「いや、私は粒餡の方が好きだ」
津田「それは良かった」
sss3
(草加は急に津田の鼻をつまむ)
津田「ひゃっ!?」
津田「もうっ!何するんですか!」
草加「もしかすると鼻が湿っているかと思ってな」
津田「?」
草加「犬の鼻は湿っているだろう?」
津田「??」
草加「どうやら貴様は違ったようだ」
津田「???」
sss4
廊下を歩いていると、向かいにある校舎の窓から彼の姿が見えた。
互いにチラリと目があった。私に気が付いた彼は薄く笑みを浮かべた。
私が小さく手を振ると、彼も同じように手を振って返してくれた。
気が付くと私は彼の元へと走り出していた。
何故走り出したのかはわからない。
――走り出したのは私だけではなかった。
そう、彼も同じく私の元へと駆けだしていた。
"貴方"は私の「衝動」を引き起こす。
aoto.
08/05/31迄の拍手お礼

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