少女は裸足のままで駆けだした。
跳ねる水音、波の音。砂はさらりと指の隙間にからみつく。
楽しそうにはしゃいで走り回る彼女の姿はきらめく水面のように眩しくて。

「あんまり遠い所へ行くと危ないよ」
泳げない君を心配して、不安になって叫んだら
「大丈夫。あなたが守ってくれるから」って
------どんどん君は遠くへ行っちゃうんだ。
風の速さで追いかけて、細い腕をぎゅっときつく掴み取る。
足下の冷たい水の感触。今この手の中にある肌の温かさを忘れはしない。